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夏の冷房冷えを入浴で解決!

夏の冷房冷えを入浴で解決!

今年は梅雨明けが早く、6月末から7月初旬にかけては連日35℃を超える猛暑を記録した地域が続出しました。
環境省が制作した「2100年 未来の天気予想」では、温暖化の影響もあり、東京の最高気温はなんと44℃だそう。このような予想からもSDGsは大切ですね。

そんな中、電力消費を抑えましょうと言いつつも熱中症対策として、エアコンの適正利用が望まれています。しかし、設定温度が低く寒い!という人は多いのではないでしょうか。外は汗が止まらないほど暑く、電車の中やオフィス、カフェなどでは必要以上に涼しくて寒く感じてしまう…

この外気と室内の温度差が自律神経の乱れを生み、その結果として末梢(指先など)の血の巡りが悪くなってしまう。これが、夏なのに冷えを感じてしまう原因です。

 

このコラムは多くのメディアに出演された、石川先生が監修されました!

石川 泰弘

  • 日本薬科大学 医療ビジネス薬科学科 スポーツ薬学コース 特任教授
  • 日本薬科大学 漢方アロマコースで温泉学を教鞭中
  • 元バスクリン広報責任者
  • 元大塚製薬部長
  • 温泉入浴指導、睡眠改善インストラクターの資格を取得し、博士(スポーツ健康科学)の学位を取得

オリンピックにも出場した多くのアスリートのサポートをしたとして、各地で入浴・睡眠に関する講演を行い、TV・ラジオ出演のほか『お風呂の達人』など多数の著書もあり、 スポーツ健康科学の博士号を持つ本物の博士でもあります。

【冷えには入浴!夏の入浴のメリットとは?】

この夏の冷房冷えという不快な症状の緩和には入浴がとても効果的です。まさに「夏こそお風呂」と言いたいところです。

しかし実情は、お家時間が増えて入浴する人が増えたにもかかわらず、夏は気温や湿度が高いからか「さっぱりする」、「お風呂あがり汗がなかなか引かない」という理由で、シャワーで済ませてしまう人が増えています。

入浴のメリットには浮力による関節負荷の軽減、温熱と水圧による血行促進があります。シャワーではこれらの効果はなかなか得られません。また、湯温や入浴方法を工夫すると自律神経も整います。

【自律神経を整える!入浴方法】

冷えの原因のひとつは自律神経の乱れによる抹消への血流が滞ることです。

入浴で自律神経のバランスを整えるには、お湯の温度を38℃程度の「心地よい温度」に設定し、心臓や肺に病気などが無ければ、肩までゆったりと浸かると良いでしょう。

冷えたので熱い湯温と考えがちなのですが、人の体温は深部で37℃、皮膚は夏だと32℃程度です。37℃を下回らなければ身体は冷えません。

ポイントは「心地よい」という感覚です。「心地よい」と感じるのはリラックスできる温度、すなわち副交感神経が優位である証となります。交感神経が優位になっていると血管が広がりにくくなります。副交感神経が優位になると緩やかに血管は開いていきます。

また身体が温まってくると血管内皮細胞より一酸化窒素(NO)が分泌されて血管平滑筋が弛緩されます。その結果、血管が柔らかくなり、大量の血液が流れ易くなります。

加えて入浴中に腹式呼吸をすると副交感神経が優位になるので、浴槽につかりのんびりと10回程度行うと良いでしょう。

そして準備が整った抹消の血管に血液がしっかり届くと冷えは緩和します。

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【指先まで温まる!適正な入浴時間】

血液は心臓から出たのち再び心臓に戻ってきますが、この血液循環にかかる時間は1周平均約1分です。

仮に3分つかると3回しか血液が循環されません。10分つかっていると10回、15分つかっていると15回となり、より多く循環すると今まで滞っていたところにも血液が流れ込み、冷えの緩和につながります。

ある程度は湯につかる時間が必要となるのですが、熱い湯には長くはつかれないので「心地よい」湯温がポイントとなるわけです。

【夏こそお風呂!】

このように、お風呂は夏冷房などで自律神経が乱れ起きる不快な冷えの緩和に効果的です。

また、余談になりますが、血液循環がよくなると、熱放散もスムースになり睡眠にも良い結果をもたらします

「夏でもお風呂」、「夏こそお風呂」は不快な冷えを緩和したい方におすすめです。本日から是非ぜひお試しください。

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